金魚宮-きんぎょきゅう-

恵方(えほう)

恵方(えほう)とは

「えほう」は恵方、吉方、兄方とも書く。
あき方、明きの方(あきのかた)、吉方(きっぽう)ともいう。

日本の古くからの運勢判断において吉(キチ)をもたらすとされる方角。

古くは正月の歳神 (としがみ) の来臨する方角のこと。
陰陽道が入って、その年の歳徳神 (としとくじん) いるとされる方角が吉をもたらすと定められた。
その方角に向かって事を行えば、万事に吉とされる。

方角は、その年の十干(じっかん)によって決まる。
恵方にあたるのは、甲(東北東やや東)、庚(西南西やや西)、丙(南南東やや南)、壬(北北西やや北)の4方向のみ。
陰陽道の方角は24方位で、東西南北を基準にした「16方位」とは完全には一致しない。

年の十干 24方位 16方位
甲・己 東北東やや東
乙・庚 西南西やや西
丙・辛・戊・癸 南南東やや南
丁・壬 北北西やや北

2018年(戊戌)……恵方は「丙」(南南東やや南)
2019年(己亥)……恵方は「甲」(東北東やや東)
2020年(庚子)……恵方は「庚」(西南西やや西)

※十干について
十干(じっかん)・十二支(じゅうにし)・干支(えと)

※年号と干支の対応表
明治・大正・昭和・平成時代暦/西暦旧暦対照表

正月には恵方にある神社仏閣に参る「恵方参り」が行われる。
節分に恵方に向かって恵方巻きを丸かじりする縁起担ぎもある。

塞がり(ふさがり)

恵方と反対に、悪い方角は「塞がり(ふさがり)」という。
陰陽道で大将軍・太白神・天一神(なかがみ)などの在る方角に向かって事をすれば禍があるとして忌む。
外出するときに塞がりを避けて別の場所を経由して移動する風習が「方違(かたたがえ)」。